中村 哲(Tetsu NAKAMURA)

中村 哲(Tetsu NAKAMURA)

九州大学高等研究院 特別主幹教授


主な活動 
国際医療・灌漑、農業事業

アフガニスタンにおける用水路建設・医療活動

メッセージ

特別主幹教授など、自分のような現場人間には縁がないと考えていましたが、お引き受けしたのは訳があります。

仕事上、東部アフガンの地に深く関り、戦争、難民、貧困、干ばつ、民族対立など、多くの厄災を身近に見てきました。しかし、私たちが自負してきた医療や科学技術の無力さをも知りました。私たちの「知の営み」がどこに向かっているのか、感ずるところがあったのです。特に、進行中の大干ばつの対策に追われながら、自然と人間との関わりが、今後あらゆる分野で大きな主題とならざるを得ないと考えてきました。

過去私たちが学び求め、当然としてきたことが、大きく問い直される時代に入っていると実感しています。実際、地球上から経済的なフロンティアが消え、環境変化に脅かされるなど、技術文明が到る所でそのほころびが見えています。世界観もまた、膨大かつ断片的な情報にふりまわされ、確固とした支点を失いつつあるようにも思えます。

この中にあって高等研究院は、学問の分野を超え、時間と忍耐をかけ、総合的に次の時代の「知のベクトル」を紡ぎ出す、意欲的な試みだと理解しています。末席にあって、現場の実情を伝え、母校の微力になればと思っています。

学歴

昭和48年 3月

九州大学医学部医学科卒業

職歴

昭和48年

国立肥前療養所勤務

昭和49年

大牟田労災病院勤務

昭和53年

馬場病院勤務

昭和59年

ペシャワールミッション病院らい病棟医長(パキスタン・ペシャワール)
ペシャワール会 現地代表

昭和61年

JAMS(ジャパン・アフガン・メディカルサービス)設立・顧問(パキスタン・ペシャワール)

平成 6年

PLS(ペシャワール・レプロシー・サービス)病院設立 院長(パキスタン・ペシャワール)

平成10年

PMS(ペシャワール会医療サービス)病院 総院長(JAMSとPLSを統合)(パキスタン・ペシャワール)

平成22年

PMS(ピース・ジャパン・メディカルサービス)(平和医療団・日本)総院長(アフガニスタン)

平成26年

九州大学高等研究院特別主幹教授

学術賞・受章

平成 8年度

厚生大臣賞(厚生省)

平成15年度

マグサイサイ賞「平和と国際理解部門」

平成26年度

第8回 KYOTO地球環境の殿堂入り

平成29年度

アフガニスタン国ガニ大統領より「ガジ・ミール・マスジット・カーン勲章」授与

平成30年度

土木学会技術賞受賞

主要業績

  • 中村哲. 改訂版『アフガン・緑の大地計画-伝統に学ぶ潅漑工法と甦る農業. Peace Japan Medical Services & ペシャワール会(2018).
  • 中村哲. 天・共にあり. NHK出版(2013).
  • 中村哲, 澤地久枝. 人は愛するに足り、真心は信ずるに足る-アフガンとの約束. 岩波書店(2010).
  • 中村哲. 医者、用水路を拓く. 石風社(2007).
  • 中村哲. 辺境で診る 辺境から見る. 石風社(2003).
  • 中村哲. ほんとうのアフガニスタン. 光文社(2002).
  • 中村哲. 医者井戸を掘る. 石風社 (2001).
  • 中村哲. 医は国境を越えて. 石風社 (1999).
  • 中村哲. アフガニスタンの診療所から. 筑摩書房 (1993).
  • 中村哲. ペシャワールにて. 石風社 (1989).

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