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メンバー Member

特別主幹教授

藤木 幸夫
FUJIKI Yukio
九州大学高等研究院 特別主幹教授
専門分野
生化学、細胞生物学、分子生物学
タンパク質の細胞内輸送と細胞小器官オルガネラ生合成の分子機構と障害に関する先駆的研究

メッセージ

この度、過分にも高等研究院の一員として特別主幹教授に就任の機会を得ました。
「総合知で社会変革を牽引する世界最高水準の九州大学」の実現へ向けて、自由闊達な発想に基づく独創的研究の推進と世界水準の国際社会で活躍できるグローバル人材の育成、さらには大学をアジアの拠点かつ世界的ブランド化へ向けて、かつての研究・国際担当理事・副学長としての経験を活かして微力ながら務めたく思います。

学歴

昭和46年3月
九州大学農学部農芸化学科 卒業
昭和48年3月
九州大学大学院農学研究科修士課程 修了
昭和51年3月
九州大学大学院農学研究科博士課程 修了
昭和51年7月
九州大学 博士号(農学)

職歴

昭和51年7月
コーネル大学 博士研究員
昭和54年7月
ロックフェラー大学 上級研究員
昭和55年11月
ロックフェラー大学 助教授
昭和60年7月
明治乳業(株)ヘルスサイエンス研究所 主任研究員
昭和63年4月
明治乳業(株)ヘルスサイエンス研究所 研究室長
平成6年4月
九州大学理学部生物学教室 教授
平成11年4月
九州大学大学院理学研究科生物科学部門 教授
平成14年〜19年
九州大学21世紀COEプログラム 拠点リーダー
平成19年〜24年
九州大学グローバルCOEプログラム 拠点リーダー
平成21年5月
九州大学 主幹教授
平成22年10月~平成26年9月
九州大学 理事・副学長 (担当:研究・国際)、稲盛フロンティア研究センター長
平成22年〜26年
九州大学 学術研究推進機構(URA機構)長、グローバル化推進本部長
平成24年〜26年
九州大学卓越した大学院拠点形成事業 リーダー
平成26年10月
九州大学 カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(WPIプログラム) 支援部門長・特任教授、九州大学 名誉教授
平成27年4月
九州大学生体防御医学研究所 特任教授
平成31年4月
九州大学-レオロジー機能食品研究所 共同研究プロジェクト 研究代表
令和3年9月
兵庫県立大学理学研究科 特任教授
令和6年4月
九州大学高等研究院 特別主幹教授

学術賞・受章

平成27年12月
日本生化学会 柿内三郎記念賞
令和元年11月
西日本文化賞 学術文化部門
令和3年11月
武田医学賞
令和4年6月
藤原賞
令和5年6月
日本学士院賞
令和6年11月
瑞宝中綬章

主要業績

  • Fujiki Y, et al. (1982). “Isolation of intracellular membranes by means of sodium carbonate treatment. Application to endoplasmic reticulum”. J. Cell. Biol. 93: 97-102.(細胞やオルガネラ膜のone-step単離法=最も引用度の高い炭酸ナトリウム法、別名アルカリ法を確立)
  • Lazarow PB and Fujiki Y. (1985). “Biogenesis of peroxisomes”. Annu. Rev. Cell Biol. 1: 489-530.(ペルオキシームの生合成機構:増殖と分裂(Growth & Division)モデルを提唱)
  • Tsukamoto T, et al. (1991). “Restoration by a 35K membrane protein of peroxisome assembly in a peroxisome-deficient mammalian cell mutant”. Nature 350: 77-81.(世界最初の哺乳類ペルオキシソーム形成因子ペルオキシン(Pex2)を発見)
  • Shimozawa N, et al. (1992). “A human gene responsible for Zellweger syndrome that affects peroxisome assembly”. Science 255: 1132-1134.(世界最初のヒトペルオキシソーム欠損症: Zellweger症候群病因遺伝子(PEX2)を発見; 本症を劣性遺伝病として証明)
  • Okumoto K and Fujiki Y. (1997). “PEX12 encodes an integral membrane protein of peroxisomes”. Nature Genet. 17: 265-266.(ペルオキシソーム形成因子ペルオキシPex12およびペルオキシソーム欠損症病因遺伝子PEX12を発見)
  • Matsumoto N, et al. (2003). “The pathogenic peroxin Pex26p recruits the Pex1p-Pex6p AAA-ATPase complexes to peroxisomes”. Nature Cell Biol. 5: 454-460.(新規ペルオキシンPex26を発見; ペルオキシソーム欠損症全病因遺伝子の探求完了)
  • Hosoi K, et al. (2017). “The VDAC2-BAK axis regulates peroxisomal membrane permeability”. J. Cell Biol. 216: 709-721 (2017).(細胞死促進因子BAKのペルオキシソーム局在化とカタラーゼのサイトゾルへの放出による酸化ストレス抵抗性抗細胞死戦略を発見)
  • Imoto Y, et al. (2018). “Onsite GTP fueling via DYNAMO1 drives division of mitochondrion and peroxisome”. Nature Commun. 9: article 4634.(ペルオキシソームおよびミトコンドリアの分裂装置への高濃度GTP供給因子Dynamo1の発見)
  • Abe Y, et al. (2018). “Peroxisome biogenesis deficiency attenuates the BDNF-TrkB pathway-mediated development of cerebellum”. Life Sci. Alliance 1: e201800062 (2018).(ペルキシソーム欠損モデルマウスを確立し、ペルキシソーム欠損症の病態発症分子機構を世界で初めて解明)
  • Fujiki Y and Bassik MC. (2021). “A new paradigm in catalase research”. Trends Cell Biol. 31: 148-151.(カタラーゼのペルオキシソームとサイトゾルの両局在性を基軸とした極めて重要な生理作用調節機構の発見は、カタラーゼ研究の新規パラダイムとして位置付けられた)

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