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森田浩介特別主幹教授が基幹教育科目総合科目「アカデミック・フロンティアⅡ」で講演

2023.07.18

 令和5年7月12日(水)、本学伊都キャンパス(センター2号館)にて開講された基幹教育科目総合科目「アカデミック・フロンティアⅡ」において、高等研究院の森田浩介特別主幹教授が「新元素の探索」をテーマに講演を行いました。
 「アカデミック・フロンティア(Ⅰ、Ⅱ)」は、本学を代表する研究者の講演を通じて、学生の皆さんの学問への興味を喚起し、多様な分野への視野の広がりを促すことを目的として開講される科目です。今回は高等研究院を代表して、森田特別主幹教授が講師として登壇しました。

 講演では、113番元素「ニホニウム」の発見及び命名に至るまでの長い道のりについて、過去の研究者達の足跡と共に時系列で説明されました。その中で、原子核、放射能、核融合などといった耳馴染みのある用語についても、基本に忠実に、実例を示しながら丁寧にお話しいただきました。また、自身の研究が成功に至った最大の要因として、「世界最先端の装置」、「研究に没頭できる体制」、「忍耐力」の3つを挙げられました。加えて、ニホニウム発見において最も苦心した内容として、合成実験において年単位の時間を費やしても想定した成果が上がらない状況で、著名な研究者から指摘を受けながらも、成功を信じて待ち続けた当時のことを振り返り、お話しいただきました。設定した実験条件への自信と信念をいかに失わずに研究を継続できるかが肝要であると語られました。最後に、研究をはじめとした社会生活全般における大切な心構えとして、また学生へのメッセージとして「愚直に、謙虚に」を提示されました。
 講演の後には、集まった120名を超える学生の皆さんとの活発な質疑応答が行われ、盛会のうちに終了しました。

 高等研究院では、今後も様々な形で、特別主幹教授をはじめとしたトップ研究者の豊富な研究経験や最先端研究を体感頂ける機会を設けて参ります。

※以下のページにて、森田特別主幹教授による理学研究院教授(令和4年2月当時)としての最終講義の模様がアーカイブ配信されています。
【最終講義】「新元素の探索」
https://www.youtube.com/watch?v=7LgSy2lh3dw